老後資金の取り崩し方法


老後資金の取り崩し方法

年金生活者は年金だけでは生活が出来ないから子供世帯と同居するしかない。預貯金を取り崩しても限りがある。

子供世帯は、高度成長時代と違って今時は生計するだけで精一杯だ。とても自分で家を買うなどはできない。預貯金するにはチャンスがあれば親の世帯に同居が一番だ。

親は預貯金を取り崩し、子は預貯金が出来ない。



論点をはっきりさせよう。

老後資金を銀行に置いたままにすると時間通りに無くなるが、適切な運用が可能なら長持ちさせることが出来るという話だ。

若者なら長期運用が可能なのでハイリスクが取れる株式の比率を高くして、老人なら安全性の高い債権の比率を高くする。ある意味では常識的な話だ。

(日経1/24のM&Iにドンぴしゃりの記事が出ていた)

前提は60歳定年で老後資金2500万円。これって凄いなと思ったが退職金が込みだと何の貯金も無かったのと同じくらいではないか。

退職金は全額、最低でも50%は企業年金に預けるべきだろう。昔のJALのように5%超の運用はありえないが、2~3%運用は達成しているだろう。勿論景気が上向けば運用利回りも上がって年金額も増える。企業年金は20年もすれば元が取れるらしい。80歳まで生きる人は企業年金。

直ぐに博打したい人は企業年金に入れないで構わない。破綻は時間の問題か大成功か神のみぞ知る。



現役世代:

  • 証券会社のNISA口座を使う。社内預金があれば利用する。一般財形が使えるなら使う。何れも無課税だったり高利子で利回りが高い。401Kが使えるなら使う。まあ、NISAと401Kは実質同じものだ。社内でやれば補助金が出る会社もある。
  • 長期で続ける。景気の悪いときこそ儲け時。止めないこと。小額をハイリスク、ローリスクに分散投資。
  • 30歳から60歳まで30年間。夫婦で2千万円が目標。最初の10年は年50万円で500万円。3%運用で20年間だから300万円の運用益。次の10年は年50万円で500万円。3%運用で10年間だから150万円が運用益。最後の10年は年50万円で500万円。運用益はゼロとしておいて、全体で1950万円になる。時間を掛ければ運用益で簡単に資産形成が出来ることがわかる。

退役世代:

  • 自分が死ぬときに幾ら残すかを決める。子供に残したい額、葬儀費用などに残したい額。これはキリが無いが仮に一人200万円とする。夫婦で400万円。この金額はいつでも引き出せるように別の口座に移していつでも引き出せるようにしておく。緊急対応の観点だと、相続人の名前にするか、夫婦別口座に分けて入れておく。同時にあの世に行く可能性は少ない。
  • 老後資金から400万円を差し引いて、残りが自由に使える老後資金となる。これを仮に2千万円とする。次に死ぬ年齢を決める。死ぬまでに使い切る。早く死ねば余るし、遅く死ぬと足りなくなる。肉体が生きているかどうかでなく、アクティブに生きている年齢を考えたほうが良い。旅行や外出して趣味に興じることが出来る年齢は、元気の足りない人でも75歳。元気な人なら85歳は楽勝。要するにアクティブな自分は退役後20年間。安全?に振りたいなら25年間で老後資産を使い切る設計を行なう。
  • 2千万円を25年間=年間80万円。20年間なら年間100万円。引き算が面倒。
積み木崩し:
  • 基本的に全額運用(多くはファンド)に回す。ここでは仮に2千万円。
  • 企業年金に回したら約20年で全額回収だから5%定額積み崩している勘定になるが、リミットがない。ただ退職金以外は企業年金に回すことができないので、退職金は全額入れるべきです。
  1. 退役1年目:老後資金の25分の1(4%)を現金化して使う。期待値は80万円。
  2. 退役2年目:老後資金残高の24分の1(?%)を現金化して使う。期待値は80万円プラス運用益分。
  3. 退役24年目:老後資金の2分の1(50%)を現金化して使う。期待値は80万円プラス運用益分。
  4. 退役25年目:老後資金の1分の1(100%)現金化して使う。期待値は80万円プラス運用益分。
  • 上記は25年で使い切る方法。期間を延ばしたいなら定額(80万)で引き出して運用益の分は口座に残す。面白みが無い。プラスが出たらご褒美にする方がメンタルは良さそうだ。65歳定年なら25年でもう90歳ですから先延ばしは褒められた話でも無さそうだ。

毎年見直すもの/確認するもの

  • (A) 資産残高
  • (B) 緊急対応時に必要な金額(見直した金額を別口座に入れておく)
  • (C) 余命(後何年間、海外または国内の旅行が出来るか。不明の時は85歳にしておく)
  • (D) 今年の引出額(これは上記の数字から自動的に決定される)(サンプル例では約80万円)
  • (E) 必要な生活費と年金及び引出額の充足度=家計簿の点検(実績ベースと無駄削除ベースの2案)
  • (F) 自由に使える金額=これがマイナスだと悲劇
プランニング
  • 自由に使える金額(F)を前提に年度プランを検討する。
  • 旅行と買い物。纏まった支出。
  • 細かいものは生活費の一部と考え年度プランとしない。
  • とは言え、1万円以上の買い物、10万円以上の買い物、100万円以上の買い物にカテゴリー分けして全体を把握しておきたい。
  • 基本的に1年で使い切る。2年とか3年とかの積立はしないこと。

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